動画を短くまとめる方法 

動画を短くまとめるためのアドバイス

カピバラ

題材次第ですが、サイネージ用動画は手短に。


 
デジタルサイネージ用の動画コンテンツを自作する方には、
「何故か長い動画になってしまう」
という悩みがありがちです。何故でしょう?
動画を自作する事業者様向けに、いくつかのポイントを解説します。
 
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■長い動画は見てもらえない
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コンテンツのトータル時間は、できれば3分程度、
長くても5分以内が望ましいです。
ご家庭のテレビ番組と、デジタルサイネージの動画は別物です。
通行者は歩いていますし、大抵何かしらの用事があります。
よほど魅力的なコンテンツであれば別ですが、
5分以上の動画で注目を保つのは相当に高度な仕事ですし、
これに執着するのはお勧めしません。
弊社の場合、広告動画の基準は90秒(1分半)としてますが、
これで物足りないという声を聞くことは、殆どありません。
 
 
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■短くまとめるのは高度な仕事
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前提として、短くまとめるのは高度な仕事です。
一方、だらだらと長いコンテンツを作るのは簡単な仕事です。
ですから、コンテンツを短くまとめようと思うなら、
普段よりレベルの高い取り組みであることを自覚しましょう。
意識があるだけで、それなりに作業の質が上がります。
 
 
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■場面ごとに制限時間を設けてみる
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ありがちなのが、一場面をだらだらと流し続けることです。
画作りに慣れていないうちは、
どこで切ってよいものやら分からないのです。
本人にとってはどれも捨てがたい場面かもしれませんが、
その葛藤は、視聴者の都合と関係がありません。
 
一場面を表示する時間に制限を設けると、迷いにくくなります。
目安は、2秒(2拍)、4秒(4拍)、8秒(8拍)です。
拍というのは、BGMのリズムに合わせた拍子です。
一場面は、2秒間もあればひとまず認識できます。
注目すべき箇所があるなら、4秒・8秒と時間を割きます。
テレビCMを観察してみてください。
2秒どころか、1秒程度で場面が変わるのも珍しくありません。
 
 
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■動画の価値は時間ではなく場面の数
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少し極端な言い方ですが、動画の長さに価値はありません。
内容を考慮せずに申し上げるなら、
動画は時間ではなく、示す場面(カット)の数に価値があります。
 
例えば60秒の尺であれば、4場面の動画よりも、
15場面の動画の方が価値があります。
同じ時間で、より多くの情報を視聴者に提供できるからです。
退屈な動画の典型は、
一つの場面をあくびが出るほど長く表示することです。
 
ちなみに、出演者が喋っている場面は例外です。
(長ったらしい話はやはり飽きられますが)
この場合、常に新しい情報が更新されていますから、
場面の鮮度が保たれています。
大事なのは、場面の鮮度を保つことと、
鮮度が落ちないうちに次の場面に移ることです。
 
 
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■本人がうそだろ、と思うくらい省略する
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本人がやりすぎ・削りすぎと感じる力加減で、
客観的に見て「ふつう」の端折り方です。
この感覚のズレを自覚すると、短くまとめる仕事が上手になります。
当事者の欲目というのは、どうしてもありますから。
 
 
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■場面の説明が付く数秒間を選ぶ
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ランナーが走っている様を撮影した
30分間のビデオクリップがあるとします。
しかし「ランナーが走っている」ことを視聴者に説明するだけなら、
4、5秒もあれば十分でしょう。
また、本人の表情にフォーカスする場合も、十数秒で役目が果たせます。
これが漫画なら、1コマ~2コマで説明が付くところです。
基本的に、その場面が何なのか視聴者が理解して、
必要なメッセージが伝わった時点で、
その場面のビデオクリップは仕事を終えています。
なお、言葉にならない情感もメッセージですので、
これを伝えるためには、もう少し時間を使っても良いでしょう。
 
 
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■あれれ、短くなりすぎてこれはちょっと……
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上記のやり方で動画ソースを削っていくと、
恐ろしく短い動画になる場合があります。
あんなに撮影したのに!
それでいいのです。
ワンカットを長く撮影するのに慣れ過ぎた結果です。
見応えがあり、テンポが良く、
なおかつそれなりの長さの動画を作りたいのであれば、
撮影や素材集めをしっかりやる必要があります。
欲しいのは撮影時間ではなく、場面や素材の点数です。
 
 
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■撮影から間違っている
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一場面の撮影時間は、15秒もあればひとまず使えます。
不安なら30秒から1分程度カメラを回してもかまいませんが、
編集時に使う場面は殆どが10秒以内であると考えて、
なるべく沢山の場面を撮ることをおすすめします。
場面の数が多いほど、編集作業が楽になります。
 
逆に言えば、
撮影の場面数が少ないほど、無駄に長く感じる動画になりやすいのです。
使える資源(ビデオクリップ)が少なければ、
編集時も一場面をつい長く使ってしまうのが人情ですから。
 
 
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■撮影<編集 の力関係を理解する
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動画は編集が前提であり、撮影は素材集めです。
同じビデオクリップを使っていても、
テロップ一つで全く意味が変わります。
素材がなければそもそも仕事になりませんし、
動画の企画により優先順位は異なりますが、
商業的なPRの動画においては
概ね「撮影<編集」の力関係を理解すると作業しやすくなります。
 

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