見応えのある動画は場面(カット)が多い 

見応えのある動画は場面(カット数)が多い

※当記事は、動画の制作担当者(専業ではなく社内の担当者)向けです。


■カット数=見応え
 
見応えのある動画と退屈な動画は何が違うのか?
突き詰めると映画やテレビ番組の制作論になりますが、
弊社は主に短時間の動画を扱う業者なので、大雑把にアドバイスしたいと思います。
 
見応えのある動画は、カット数(場面)が多いです。
退屈な動画は、同じカットに時間を掛け過ぎです。
 

 
さて、モンスターズ・ユニバーシティのPVです。
この動画は、2分21秒の再生時間に、116の場面が入っていますから、
1秒に1.2回場面が転換する計算です。
この映画の興行収入は国内で70億円超ですから、
視聴者を引き付ける動画のお手本としては十分でしょう。
 


■見栄えに凝るほどお金が掛かる
 
このPVは制作費からして、弊社の扱う動画とは異なりますが……
ともあれ、一般視聴者はこのような動画を「見慣れている」のが現実です。
このような土俵で視聴者の注目を集めるには、
際立ったアイデアやリッチな映像表現が必要で、なにかとお金が掛かります。
 
そんな中、安上がりに見応えのある動画を作る方法は、
まずもってカット数を増やして、動画の情報量を増やすことです。
 
 


■カット数と写真点数は違う
 
場面の数と写真の数は違います。
同じ場所を何枚撮っても(何分撮影しても)編集時は1カットとして扱います。
弊社の制作でも、入稿された写真を整理すると、
実際使える写真は半分程度だった……という経験があります。
被写体を変える、場所を変える、時間を変える、シチュエーションを変える。
つまり、自分の足を使って撮影することが、カット数を増やすということです。
 


■1場面の表示時間はどれくらいが適当??
 
拙著で恐縮ですが、私(森内)の書いた本から参照します。
CMの1カット表示時間

(出典 iPadminiでショートムービーを作ろう! FOM出版
 
落ち着いた雰囲気が印象的な 「そうだ、京都行こう」CMでも、
2.2~3.4秒を平均に場面が切り替わっています。
1場面で 概ね3秒もあれば、視聴者に伝えたい情報は伝わるということです。
 
これはテレビCMの世界ですから、必ずしも真似る必要はありません。
ただ、一般の視聴者はこの手の動画を見慣れていて、
半ば常識になっていることは、心得ておいた方が良いでしょう。
 

■1秒の動画
 
もうすこし進めて、動画の最小単位を「1秒」と考えてみます。
1場面1秒の動画は、分野によっては普通にあります。
(文章を読ませるには、流石に厳しいですが)
昨今は「ライフログ」という、動画で生活を記録する概念があり、
ライフログ用の動画アプリは、1秒単位が多い様子です。
 
次の動画は、1年間を1秒×365点で編集しています。

 
弊社も、地元で撮影したの写真を、1枚1秒で編集したことがあります。
(時々2秒のシーンがあります)

 
このような動画を販促に使う必要はありませんが、
1場面1秒の動画でも、使い物になることが分かります。
3秒、4秒の尺は、十分に使いでがあると思いませんか。
 
 


■とにかく場面、場面、場面……
 
材料が多い分には、どうにでも料理できます。
例えば、フラッシュバック的な演出で、
短時間に大量の材料を消費することもできます。
しかし、無いものを作るのは困難です。
 
やむを得ない場合は、
イメージ映像やタイポグラフィで尺を作れますが、
やはり見て実体を感じる写真や映像の方が、
訴求に繋がるのは言うまでもありません。
 
自らの足で撮影する分には、殆どお金が掛かりません。
低予算でも、見た目だけではない骨太な動画を意識して、
充実した材料集めをお勧めします。

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