VideoStudioで映写フィルムがくるくる回っているような効果を紹介します。今回は1枚の画像をループさせて表示しますが、複数の画像でもできますので、色々と応用ができると思います。
今回はフィルム画像のサンプル素材(eps zip圧縮)を用意しました。商用・非商用問わず無料でお使い頂けます。
→ダウンロード(zip)
■作り方
今回紹介するのは、一旦動画素材(中間データ)としてフィルムのアニメーションを出力する方法です。この方法では高度なモーションとトランジションの2通りの方法でスクロールアニメが作れます。今回は配置を揃えやすいトランジションを使います。
まずは画像を制作します。ループで使うため素材はつなげても違和感の無い体裁で作る必要があります。今回はサンプルをお付けしていますのでご参考ください。サンプル素材は商用・非商用問わず無料でお使い頂けます。
→ダウンロード(zip)
ループ用の素材は、2コマ・3コマの2種類あれば殆どのケースに対応できます。任意の長さに繋げて作ります。
ループ用の素材は1920×1080のキャンパスに収まるように配置します。また、後に素材をマスクでキリヌキしますので、この時に白黒のマスク画像も作っておくとよいでしょう。
2種類の画像とマスクを出力しました。これらの画像で素材用の動画を作ります。
画像をタイムラインに配置して全画面表示します。
画像を「高度なモーション」モードにします。
最初のクリップは3秒、クリップを複製して6秒の2つのクリップを重ねます。トランジションのサイドを適用します。トランジションの方向はオプションから、下から上に設定します。
クリップを複製してトランジションを増やします。繰り返すことで延々と上方向にスクロールする動画になります。
適当な長さにしたら、アニメーションの範囲をプレビュー範囲に指定します。必要な箇所だけを動画として出力します。
プレビュー範囲を AVC/H.264 1920×1080 30p の設定で出力します。より高画質にしたい場合は無圧縮のAVIファイルにします。
出力した素材を確認します。この画像にマスクを掛けると、合成用の素材になります。
出力した素材を背景に合成してみます。
マスクを掛けて余分な部分を透過した状態。
素材に高度なモーションから、配置や角度を付けます。
できました。あとはクリップ速度を調整して、任意の長さまでクリップを複製してつなげます。
再生速度は最大で10倍(1000%)まで早くできます。クリップの再生速度を落とすとコマ落ちするので、遅いアニメーションを希望する場合は、素材出力の段階からトランジションの時間を長くしておきましょう。
今回は紹介しませんが、最初に作った画像をそのまま高度なモーションで動かすこともできます。この場合、精密な配置が難しいためアニメーションにブレが出ますが、一方で画像を自由に透過できるメリットがあります。若干の手ブレを味として使えるようであれば、この方法も検討できます。