VideoStudioで弾性(弾力性)を表現する


車の急停止やジャンプ時にオブジェクトを歪めると、弾性(弾力性)が表現できます。Flashのように細かな変形制御は難しいものの、縦横の変形や移動ぼかしを使うことで、躍動感のあるアニメになります。


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まずは画像を準備します。背景が透過したPNG画像が作成できればIllustrator、Photoshop等アプリケーションは問いません。ポイントは伸縮の中心点であるX軸Y軸の中心ギリギリに寄せて、オブジェクトを配置することです。

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外枠側に隙間を空けると、移動ぼかしを掛けた時の効果に余裕ができます。

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XY軸を中心にどのマスに画像を入れるかで、伸縮の方向が変わります。車両であれば上側の右か左でよいでしょう。

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今回はこの画像を使って解説します。本番では青いワクは表示しません。

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説明が長くなるため、今回は「移動ぼかし」の解説は省略します。移動ぼかしを掛けると動きの滑らかさを演出できますが、無くても動きは表現できます。

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サンプルのクリップは5秒間です。まずは、解説の設定を再現してアニメーションを作ってみましょう。

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画面の外から車両のオブジェクトを中心に寄せます。

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ここで停止。キーフレームの位置ですが、大きな動きは適当でよいです。弾性の箇所(細かな動き)は基本2フレームで制作します。

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停止の勢いで車体を伸ばします。サイズのX軸を2フレーム掛けて伸ばします。サイズの項目の右側にある鎖状のロックを外すと、縦横のサイズを個別に変形できます。

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伸びた車体を元に戻します。サイズのX軸を2フレーム掛けて戻します。

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反動で今度は車体を縮めます。サイズのX軸を2フレーム掛けて縮めます。

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サイズのXの軸を2フレーム掛けて元の数値に戻します。これで、止まる→伸びる→反動で縮む→元に戻るの一連の動きです。凝った動きにするなら、もうひとつ反動を作ってもよいです。

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次はジャンプのモーションです。

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ジャンプの最初のキーフレームです。

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ジャンプ前のモーションです。2フレーム掛けて車体を縦に縮めます。

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次の2フレームで車体の高さを元に戻して、そのまま位置のY軸を伸ばしてジャンプさせます。この時キーフレームはイーズアウトを入れて、初速を付けます。

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ジャンプの頂点でイーズインを入れます。これで落下時の加速を表現します。

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着地のキーフレーム。

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着地の衝撃。2フレーム掛けてサイズのY軸を縮めます。

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縮んだ車体を元に戻します。2フレーム掛けてサイズのY軸を元に戻します。ジャンプのモーションはジャンプから着地まで左右対称にキーフレームを配置します。

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次は斜めジャンプのモーションです。今回は向かって画面の左上にジャンプさせます。

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ジャンプモーションの最初のフレーム。

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4フレーム掛けて、サイズのXY軸を強めに縮めます。

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上記画像では分かりにくいですが、続けて17フレーム程度掛けて、サイズのXY軸を少し縮めます。オブジェクトの縮小を速度を変えて2段階にするのは、ジャンプ前にエネルギーを溜めているような動きをつけるためです。

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ジャンプ開始。2フレーム掛けてXYのサイズを元に戻します。キーフレームにはイーズアウトを入れて加速度を表現します。

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そのまま斜め上方向の画面外に、オブジェクトを移動させます。

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タイミングを上手く合わせれば、移動ボカシ(モーションブラー)無しでも躍動感を表現できます。実際の動きはレンダリングしないと分からないため、今回のサンプルをベースに好みで調整してみましょう。