本テーマに関してより詳細な記事を公開しました。こちらから御覧ください。→出力済みの動画にモーションブラーを掛ける方法
動画にモーションブラーを掛けると、同じフレームレートでも見た目が滑らか・ヌルヌルになります。この効果はAdobePremiereProやAdobeAfterEffectでお馴染みですが、VideoStudioには付いていません。X7の時点で、VideoStudioによるモーションブラー付加は不可能ですが、「Avisynth」「Avisynth MT」「MVtools」「ffdshow」「AviUtl」の5つのフリーソフトを使って、動画のモーションブラー化が可能です。
個別のオブジェクトにモーションブラーを掛けたい場合はこちら
https://www.digitalsignage-kure.jp/videostudio-maniax/?p=828
モーションブラーテスト
モーションブラー比較
以下個人的な忘備録を兼ねて、手順をメモします。
■使用するソフト
Avisynth[アーヴィーシンス]
動画に様々な効果加えるソフト。このソフト単体では動作せず、対応する動画編集ソフトと組み合わせて使います。テキストファイルに書いた簡単なスクリプト(プログラム)で動作を指定します。
MVtools2
Avisynth単体では、動画にモーションブラーを加える機能がありません。なので、AvisynthにMVtools2というプラグインを加えることで、モーションブラーができるようになります。
Avisynth MT
無くても済むものですが、これを導入すると動画変換の動作が早くなります。動画の出力には時間が掛かりますから、あると助かります。ダウンロードしたDLLファイルをWindowsのシステムフォルダに上書きします。
ffdshow
インストールしておくと、mp4やwmvなど、様々な形式の動画をAvisynthで扱えるようになります。
AviUtl[エーブイアイユーティル]
Avisynthに対応している動画編集ソフトです。Avisynthで効果を加えた動画を出力します。他には、VirtualDubModというソフトもAvisynthと組み合わせでよく使われるようです。
■手順要約
【0】
前提として各ソフトをインストールしておきます。インストール方法はGoogleで調べましょう。
【1】
モーションブラーを付加したい動画を無圧縮のavi形式で用意します。フルHDの&無圧縮のaviファイルは1分あたり10GB超と非常に大きいです。mp4等の圧縮形式でも、ffdshowを導入していればAvisynthで扱えますが、フルHDでは出力にエラーが出る場合があります。出力結果が不安定だと仕事にならないので、当方では無圧縮aviを使います。
【2】
http://mome7.com/blog-entry-571.html 様よりスプリクトを拝借します(ありがとうございます!)。
ページ中頃にあるスクリプトをメモ帳にコピーして、1行目に動画のパス(※)を記入します。テキストファイルの拡張子は .avs にして保存します。
※ファイルのパスは、ファイルを「右クリック→プロパティ→セキュリティ→オブジェクト名の欄」からコピーできます。
【3】
作った**.avsファイルをAviUtlで開きます。問題が起きていなければ、モーションブラー化された動画が表示されます。
【4】
AviUtlから、無圧縮のavi形式で動画を出力します。これまた、フルHDでは1分間で10GB超の大きなデータです。
【5】
モーションブラーが追加されたaviファイルを、他のソフトでmp4等の形式に変換します。当方ではVideoStudioに読み込んで、各形式に変換しています。