デジタルサイネージと動画の相性問題について
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デジタルサイネージ向けのコンテンツを作っていると、
「動画データを機材の仕様に合わせているのに、不具合が発生する」
ことが、時折あります。
このような不具合が納品の現場で発生すると、軽いパニックになります。
……パニックになるのは主に営業さんですけれども。
動画の作り手として、何度もこのような事態に遭遇していると、
ある種の諦観が生まれてきます。
「不具合は起きる時は起きる。珍しくはない」と。
実際問題、予測ができるのであれば事前に手を打っていますから、
不具合が起きる時は、決まって未知で不測の事態なのです。
もうこれは、仕方ないです。
機材のメーカーも、ソフトウエアのメーカーも、
常識的な仕様から外れて作ろうなんて思っていません。
工業品に市場からそっぽを向かれるニッチさは必要ありませんし、
トラブルの元になる不安定さなんて、誰だって嫌です。
数字に出ない微妙な仕様の違いや、性能のゆれは、あります。
同じシリーズの機材でも、実際は同じ動画が再生できないことがあります。
なので、動画再生のトラブルが起きた時は、
論理思考でひとつずつ穴を潰しながら、不具合の原因を追求します。
これは、誰が悪い、何の性能が悪い。という話ではありません。
双方が仕様を守った上で起きる不具合ですから。
デジタルデータを扱っているのに、この辺はとんでもなくアナログです。
個人的には面白いと感じています。
不具合の検証が難しい時があります。当事者の頭に血が昇っている時です。
「はやくしろ、どうしてくれる」
とまくしたてたところで、事態は未知で不測なのです。
繰り返しますが、分かっていれば事前に対応しています。
トラブルなんて誰も望んでいません。
起きてしまえば、推論を立てて検証する以外に、確実な方法はありません。
なので、焦るのも怒るのも無駄です。申し訳ないですが。
尚、丁寧に検証を進めれば、相性問題は確実に解消できます。
偶発的に発生するトラブルが避けられないのは分かった。
では、デジタルサイネージの買い手はどうするべきか?
一つは、動画コンテンツに造詣の深い販売店を選ぶことです。
弊社の様に、動画制作を扱っている販売店もお勧めします。
ソフトとハード、責任のなすりあいは全くの不毛ですが、
例えば賠償が絡むようなトラブルであれば、双方が必死になります。
どちらも仕様上間違ったことはしていない、つまり正しいのですから。
とはいえ、大抵は動画側……ソフトウエア側が対応します。
しかし、ソフト側が常に折れるとも限りません。
何しろ、Adobe製品で出力した動画データで不具合が起きた事例もあるのです。
私は当事者ではありませんでしたが、聞いた時は耳を疑ったものです。
(当然、この場合は製品の仕様や性能に疑問点が付くでしょう)
納期までにトラブルなく配達して、滞り無く稼働を開始したい。
これは、お客様と業者の一致した目的です。
万一コトが起きた時は、トラブル解決に向けた協力の姿勢が大切です。
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